福島県西白河郡矢吹町滝八幡
JR 「矢吹」 駅の北西 2km、駅から国道4号線を 1kmほど北上した県立矢吹病院への交差点を左折し 0.5km、病院入口道を入り、病院を右に見ながら進むと三十三観音史跡公園に出ます。
そこから河原までの階段を降りると、川岸崖面に半肉彫りした観音像などが一列に並び石龕の中に刻まれています。

矢吹町教育委員会・文化財保護審議会の説明板をそのまま転記します。

矢吹町指定文化財

隅戸川岸の 10メートル余の断崖、岸壁に 37体の磨崖仏が彫刻されている(薬師如来1 阿弥陀如来1 地蔵菩薩1 聖観音菩薩10 不空羂索観音菩薩8 千手観音菩薩5 如意輪観音菩薩5馬頭観音菩薩2 准胝観音菩薩1 十一面観音菩薩1 尊名不祥2)。
これらの磨崖物は、大きさ、作風から同時期に彫刻されたものと考えれれる。
「白河風土記」(文化 2年(1805)刊)巻之十一に三十三観音の記があるところから これ以前に彫刻されていたことがわかる。
像容、作風から18世紀後半の造立とみられる。
断崖上に石祠「滝八幡社」が鎮座しているが、「白河風土記」に滝八幡宮の記あり、康平年中(1058~64)、前九年の役に源義家が凱旋のおり矢柄で屋根を葺き建立したと伝えている。
これが「矢葺」(矢吹)の地名のゆかりとなっている。
付近には中世矢吹氏の館跡「袖ケ城」があり史実、伝説とあわせて貴重な史跡である。

昭和56年5月1日指定
矢吹町教育委員会
矢吹町文化財保護審議会

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