福島県いわき市小名浜住吉字搦
R常磐線「湯元」駅の南東 4km、駅から国道6号線を 4kmほど南下し右折し 小名浜第三小学校を目標にして、道路を挟んだ遍照院金剛寺を探して下さい、道路が狭く込み入っており説明が難しいデス。
その金剛寺墓地の裏山崖面に阿弥陀坐像が石龕の中に刻まれ、砂岩層の縞模様に綺麗な彫刻美を見せています。
教育委員会の説明看板では 6体あるらしいが藪の中、蜂の巣もあり近づけず 2体を確認しただけでした。
冬季ならば容易に観れるかも。

いわき市教育委員会の説明看板をそのまま転記します。
市指定史跡 住吉磨崖仏

住吉磨崖仏は、遍照院裏山の西崖面に構えた龕の中に厚肉彫で彫り出されています。
龕は全部で6ケ所ありますが、向かって右から数えて、第1号龕は当初からのものではありません。
全体的に風化や剥離が激しく、像容を残すのは中央の2つの龕だけになっています。
第3号龕には、住吉磨崖仏の中では最も大きい如来の座像(高さ144cm)がほぼ丸彫りに近い形で彫り出されています。
螺髪や豊満な顔の表情など頭部は良く残っていますが、膝前や手首先が剥離や風化しており、印相(手の組み方)は不明です。
第4号龕には、弥陀定印(印相の一種)を結ぶ阿弥陀三尊像が彫り出されています。
第3号龕の如来座像と同様に丸みを帯びた頭部、厚みのある体部を特色とします。
向かって右側の脇侍は崩壊していますが、左側の脇侍は像容から勢至菩薩像であると考えられます。
第5号龕、第6号龕については風化が激しいため仏像の名称などは不明です。
住吉磨崖仏の制作年代については、遍照印の寛文 8年(1668)の由来書に、同寺が文安元年(1444)鏡澄法印によって中興開山される以前に寺院があり、その遺跡のみが残っていたと記されていることや、満月のような丸みを帯びた顔や体部が、かなり古風な様式であることがわかるだけで、詳細については不明です。
住吉磨崖物は凝灰岩に仏像を掘りだしているため風化が進んでいますが、その堂々とした像容は、当地方に残る数少ない磨崖仏の代表として注目されます。

指定  昭和61年3月28日
所在地 いわき市小名浜住吉字搦62番地の1
所有者 永崎 亮賢

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