福島県郡山市田村町大供
JR水郡線「磐城守山」駅の東 1km、駅から国道 49号線の下を横切る道を進み守山小学校を右に見ながら進むと案内板があり、そこを右折し下り坂になった左斜面一帯の岩壁に観音像が半肉彫りされています。
岩壁が硬い?風化もせず小型で素朴な姿を魅せています。

郡山市教育委員会の説明板をそのまま転記します。

郡山市指定重要文化財
磨崖三十三観音
昭和四十三年三月十三日指定

磨崖とは自然の岩壁を利用して、文字や図像を刻んだものです。
明治時代に編集された田村郷土史によると、安永二(1773)年この地に悪疫が流行し、村の有力者熊田宗右衛門、藤田友右衛門、藤田亦右衛門らが相談し、死者の冥福と村人の健康を祈願し、西国三十三観音像をここの岩壁に刻んだものといわれています。
その際、時の守山藩奉行六崎亟助が賛同し、観音を寄付したことから、これ以降毎年奉行と村人が、旧暦三月十七日に花見の宴を開き、その伝統が現在まで受け継がれています。
三十三観音とは、観世音菩薩が世を救い人々の身を守るため、三十三の姿に形を変えてあらわれたというもので、平安時代に全国的に広まり、室町時代には西国三十三観音が固定したといわれています。

郡山市教育委員会

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