古くから房州石の産地で有名な鋸山には、今も切り立った岩肌にノミ跡が生々しく残っています。
国号を冠する 乾坤山 日本寺は、この鋸山全体を境内に持ち 神亀 2年(725)高僧行基菩薩によって開かれた古刹です。
かつては七堂,十二院,百坊を境内に擁し、良弁僧正,慈覚大師,弘法大師などの名僧が訪れ修行したという。
しかし 本堂は 昭和 14年の失火で焼失、なぜか仮本堂のままになっている。

ここには、日本一の大仏,千五百羅漢,百尺観音などが、これも日本一を誇る御影石階段の参道から楽しめます。
2639段も有るらしい。
頂上付近の石切場跡の絶壁から真下を覗く ”地獄のぞき” はスリルがあり、東京湾をはじめ関東一円を見渡す眺望がスバラシイ!!。

JR内房線 浜金谷駅下車 徒歩 10分でロープウエイ山麓駅です。
ここには、山桜の実が熟すころ 3回訪れました。
ロープウエイで上る以外に、東京側に近い有料道路で山頂へ もありますが 観てからの登りがつらい、少し先の 小さな看板を左折する一般道路で大仏下の無料駐車場へ、そしてキツイ階段が お薦めです。

日本寺大仏
天明 3年(1783)に上総桜井の名工大野甚五郎英令たちが3年がけで刻んだと伝えています。
自然風触の崩壊がはげしく、昭和 44年 世界平和,万世大平のシンボルとして復元されました。
大仏前広場から眺めると あまり感じないが高さが 31mもあるらしい。

千五百羅漢
当山曹洞第九世 高雅愚伝禅師の発願により、上記名工たちが生涯をかけ人間の喜怒哀楽を 1500体余の羅漢像に表現し、奇岩霊洞の間に祀ったと伝えています。
以前に羅漢像が数体盗まれたニュースもありましたが、台湾 壊安大中寺の八百羅漢をしのぐ世界第一の羅漢霊場として有名です。

百尺観音
昭和 41年に 戦没者供養,近年激増する 交通犠牲者供養のため 岩肌に彫られた、高さ百尺(30.3m)の大観音像です。
交通安全の守り本尊として、多くの人々の尊崇を集めています。

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