福島県須賀川市大字舘ヶ岡字向山
JR東北線「須賀川」駅の西北西 8km、駅から国道4号線を北上し滑川交差点を左折、新幹線と高速道を横切り 5km先の案内板を左折すると田園風景を見渡す丘陵の崖面にポツンと鎮座しており遠くから確認できます。

硬い岩に彫ってあるためか、風化もなく彩色も残っており肩から膝へと流れる大まかな彫りが綺麗です。
残念なのが鼻の補修で、ピエロが付けるような大きな鼻をチョコンとのせており場違いの感さえある .....再補修を希望します。

須賀川市教育委員会の説明板をそのまま転記します。

市指定史跡 舘ヶ岡磨崖仏及び供養碑群
指定年月日 昭和五十二年五月二日
所在地    須賀川市大字舘ヶ岡字向山
所有者   来迎寺及び舘ヶ岡区

舘ヶ岡磨崖仏及び供養碑群は、須賀川市の西部に位置し舘ヶ岡地区の中心を流れる滑川の南岸で、中世須田氏の居城であった向山丘陵の西崖面にある。
大仏は阿弥陀如来で、高さ二・一五メートルの定印を結んだ座像で、鎌倉時代後期の作と考えられ石質が良く保存状況も良好である。
舘ヶ岡本郷にある大仏山来迎寺は、はじめ真言宗京都東寺の末寺で、この大仏は旧寺院跡と伝えられており、大仏の南崖面に天長元年(824)の記年銘があるのは、寺院の建立時を記したものか注目される。
また、大仏の左右の崖面には数基の梵字による磨崖供養碑があり、大部分が崩壊している。

平成三年十二月十八日 建立
須賀川市教育委員会